精神疾患に腸活は有効か?
20年近く担当させていただいている男性のお客様がいる。
この方はある日から来店しなくなり、数年たってまた来店するようになった。
再来店して大きく変わったことは、常に貧乏ゆすりをしているという事だ。
貧乏ゆすりというより、それを止められないような感じだ。
しばらくはその理由を聞くことが出来なかったが、ある日突然本人の口からその理由を聞くことになった。
それは、精神をやられ自殺未遂を繰り返しその治療として薬を飲み続けていることが原因だという事だった。
仕事もままならず、油断をするとまた自殺を繰り返す。
全て未遂で終わっているが、その都度入院し薬の量は増え続けていた。
私は、精神疾患に「薬」は意味がないと思ってはいるが、度重なる自殺をしているという事から断薬を強く勧めることは出来なかった。
その代わり、薬と併用して「腸活」を勧めてはいた。
何故なら、現在では腸内細菌も含めた「脳腸腸内細菌相関」の考え方が取り入れられ、精神疾患等の改善に腸内フローラのバランス改善が役立つのではないか!?との報告が多くの研究チームから報告されていたからだ。
しかし、なかなか受け入れてはもらえず、精神は病み続けていた。
直近ではハイター(漂白剤)を飲み自殺を図った・・・・
もう、その方には私も何も言わなくなっていた。
そんなある日、その方から突然「オーナー、腸活をしたいんだけど何を先ずはしたらよいですか?」と耳を疑う言葉が飛び出した。
薬を飲み続けている彼の腸内環境はお世辞にも良くはないだろうという事から食事内容の改善、そして腸内フローラ改善のために加熱処理菌を先ずは飲んで様子を見ることとなった。
先ずは仮説から実験段階となったので、1か月後、2か月後とその結果を観察しながら仮説の立て直しが必要な場合は建て直し、検証を進めていこうと思う。
本来なら腸内フローラバランスを崩すであろう投薬はやめていただきたいところだが、そこは妥協せざるえないだろう。
この経過は続編としてまたこのブログで報告したいと思う。