シリカ摂取は本当に体に良いのか
ここ数年シリカ(ケイ素)水などの人気が高まっていますが、本当に体に良いのでしょうか?
その効果とはどのような効果があるのでしょう。
これはシリカ水などの販売ページを検索していただければ嫌というほど出てきますので各々調べてみてください。
ただ、一言でいえば、「美容と健康」には効果はありそうだという事。
しかしながら、長年ミネラルの重要性を伝え続けている私としては、ケイ素だけの摂取で賄えるほど人間の体は単純ではないという事です。
ケイ素は人間が必要としている必須ミネラルであることは間違いないのですが、人体にとっては他にも大切な必須ミネラルがあることは忘れてはいけません。
そもそもミネラルはカラダにとってどんな働きをしているかを知る必要があると思います。
例えば、骨や歯を作るカルシウムもリンやマグネシウムをバランスよく摂取しないと骨や歯の形成には至りません。
鉄にしても、赤血球に含まれるヘモグロビンの材料ですし、「ミネラル」は体の中にある「酵素」の働きを助けるという重要な働きをしています。
一つ一つの細胞はその細胞が属する器官の目的を達成するために、エネルギーを生み出し、各器官の機能を正しく行うためのあらゆる活動をしています。
その活動の化学反応、つまり代謝を行うのが酵素なのです。
すなわち人体の細胞のすべてにある無数の酵素を助ける触媒の働きをしているのが「ビタミン」と「ミネラル」なのですが、このビタミン一つとってもビタミンだけではなんの働きもしません。
例えば、ビタミンA が役割を果たすためにはカルシウム、マグネシウム、リン、セレニウム、亜鉛の助けが必要なのです。
同様にビタミンBにはコバルト、銅、マンガン、カリウム。
ビタミンCにはカルシウム、コバルト、銅、鉄、ナトリウム。
ビタミンEにはカルシウム、セレニウム、ナトリウム、亜鉛、リンといったミネラルが必要となります。
また、重要な役割として、細胞膜の浸透圧の調整をしてくれているミネラルもあります。それが、カリウムとナトリウムです。
この浸透圧の調整が出来なければ、細胞は栄養分の取入れもできなければ、細胞内の不要物の排泄もできなくなります。
この様に、まだまだ解明途上のミネラルの働きはカラダの構成成分や代謝、体内の生理機能など生命活動にはなくてはならない存在なのです。
このミネラル同士も密接な関係で成り立っています。シリカもお肌や髪の毛のために良いとされていますが、そういったタンパク質の合成、やコラーゲン形成には亜鉛は無くてはならないミネラルなのです。
また、どれか一つを摂りすぎることによってバランスを崩すことの方が問題です。
一つのミネラルが過剰になると、他のミネラルの吸収を妨げ、新たなミネラル不足を生ずる「拮抗作用」を起こすようです。
この拮抗作用が起こるとミネラルバランスが崩れ、健康を維持する働きをしなくなるというから注意が必要です。